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配信開始日: 2016-05-19
出版社: 文苑堂
シリーズ: -
作者: ぽてころ 
ページ数: 26ページ
評価: 未評価
タグ: 露出 メガネ 巨乳 浴衣 野外 和服 単話作品 

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作品紹介

"「まさか合格祈願の帰り道で、こんなに吹雪くなんて…」
東京から、大学受験のためこの東北の地に赴いた侑子ちゃんは、
雪風で消えいりそうな神社の鳥居に背を向けながら、
まさに今、遭難しかけていた。
「ちょっと誰か助けてよー」

しばらくして「民宿はぎや」では、
この旅館で働きながら大学に通う宗一が、
両手にコーヒーカップを持って何やらニヤニヤしている。
片方のカップを受け取ったのは、さきほど死にかけた(笑)侑子ちゃん。
彼女は、投宿するこの旅館の裏山でギャーギャー叫んでいたのだ。
宗一はニヤけ顔をくずさずに、軽口のつもりで
「雪風に吹かれて受験の悩みも吹っ飛んだろう」的な言葉で侑子ちゃんを笑うと、
彼女も負けじと受験生の大変さを知れ、と必死に反論。
実は彼らは従兄妹同士で、こんなやり取りも昔から知った仲だからこそできるのだが、
二人のこれまでの均衡を崩しかねない想いを、侑子ちゃんは抱いていた。
侑子ちゃんは宗一のことを好きになっていたのだ。
恋わずらいのため受験に集中できない彼女は、
どうせ実らぬ恋ならば…とあきらめて、大学合格という目の前の課題に集中すべく、
宗一に告白、見事にこの片想いを散らせてみせようと考えていたのである。

さらにしばらくして、
侑子ちゃんは呆けたような表情で、露天風呂に白くて細い脚を浸している。
「伝えてしまった…」
彼女は数刻前、宗一を外に呼び出して自分の想いを告白。
そして彼の返答を聞かぬまま、先に旅館に帰ってきたのである。
これで良かったのだと、自分に言い聞かすような態度でいる彼女に、
突如、宗一の「侑子ちゃん」という声が聞こえる。
驚き、湯船のそばの眼鏡を掛けなおす侑子ちゃん。
宗一は彼女に背を向けたままで続ける。自分も侑子ちゃんが好きだと。
「…嘘っ」と大きな声を出して宗一のほうを向く侑子ちゃん。
彼女は、もはや自分が裸であるということを忘れ、
なおも続く宗一の言葉に、ただ耳を傾けるのであった。"

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