逆王道
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作品紹介
【学園牧場化計画】───。
一見何の変哲もない、多少富裕層の子息・息女が多い印象がある程度のこの学園に入学した時は、まさか水面下でそんな物騒な計画が進んでいるとは夢にも思っていなかった。
牧場と聞くとのどかなイメージではあるが、この計画においてはその限りではない。
なぜなら、わざわざ学園を牧場に仕立て上げてまでそこで飼育しようとしている家畜は、学生そのもの───もっと厳密に言えば、女子生徒───に他ならないのだから。
俺、【野崎龍司(のざきりゅうじ)】が自身の出生の秘密と共にその計画を知ったのは、ほんのつい最近の事だった。
ずっと『死んだ』と聞かされてきた父親が実は生きていたと母親に教えられた時は、正直『ああ、やっぱりそうなのか』とさほど驚きもしなかった。
しかしその父親が学園の経営を支える財団の長であり、その上この非合法な計画を推進する裏社会の住人であると知った瞬間驚愕せずにはいられなかった。
なぜここへ来て急に父親の存在を明かし、そんな事を俺に教えたのか───。
───その答えは、俺が父親の跡継ぎ候補として選ばれてしまったからだ。
初めて知った己の父親は無類の女好きで、俺の母親以外にも何人もの女と関係を持ち、中には子を成した女も複数いるようだった。
そんな中でも、どういうわけか俺は特別親父の目に留まってしまったらしい。
結果、俺は突然自身の隠されてきた素性を知らされ、挙句『学園に在籍しているならちょうどいい』とばかりにこの【学園牧場化計画】の推進を一任されてしまった。
突如一変してしまった俺の日常、学園生活。
しかしその血統ゆえか───。
暗転する世界観の中で、俺は不思議と破壊的な衝動に駆られ、独特の高揚感にその身が包まれていくのを感じていた───。
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